人材育成のために多くの企業で研修が行われています。その研修も、それなりの費用と時間をかけるわけですから、本来効果性が問われるはずです。
ところが、私も職業柄、様々な研修を見たり体験したりするのですが、「これ本当に効果あるの?」と思うような研修に出くわすことが少なくありません。
多くの研修は「さぁ、今日学んだ内容をどう生かすかは、あなた達次第です!」という形で終わり、研修の評価は受講者の満足度アンケートで計られます。
多くの人にとって講師を目の前にして辛口評価をつけるのは心理的に阻まれるため、仮に5段階評価なら、よほどひどい研修でない限り、だいたい「4」か「5」に票が集まります。
肝心の研修効果について言えば、もし結果が出れば研修のおかげ。
一方、結果が出なければ、あなた達の行動が甘いから…というスタンスの研修がほとんどです。
では良い研修とは何でしょうか?
ここでは東京大学の中原淳・准教授の『「仕事の改善」に1ミリも役に立たない「研修」が陥る「3つの壁」』という記事がとても参考になります。
(https://news.yahoo.co.jp/byline/nakaharajun/20170730-00073917/)
中原准教授はこの記事で「研修転移」という言葉を取り上げ、
それは「①研修の中で学んだ知識やスキルを仕事の現場で実践し、②成果を出すことができ、③かつ、その効果が持続すること」としています。
その上で、研修で学んだことが実践されるために存在する3つの壁を「⑴記憶の壁、⑵実践の壁、⑶継続の壁」として指摘しています。
詳細は記事を読んでいただきたいのですが、みなさんが採用したり受講したりする企業研修は、この3つの壁への対応も加味されたものになっているでしょうか?
弊社が提供する「アドラー会議」はこの3つの壁へのアプローチを重視しています。
- 記憶の壁については、参加者たちは受け身に学ぶのではなく、自らアイデアを出して戦略を練り上げるなど能動的に、そして徹底的に思考していきます。
- 実践の壁については、自ら創った戦略を実行へとサポートをしていきます。アドラー会議で重視するのは「何が正しい」かではなく、自分達の選択を行動で「正しくする」ことです。実行する上で直面する様々な問題に対し、参加者全員で知恵を出し合い解決していきます。
- 継続の壁については、アドラー会議は3か月~12か月の継続プログラムですので、前述の「⑴記憶」と「⑵実践」が持続するよう弊社がマネジメント・サポートしていきます。最終的にアドラー会議の仕組みが組織にインストールされることを目的としています。
アドラー会議はもはや「研修」とは銘打っていません。
学びをどう行動につなげ、どう結果につなげるか。
知識を伝達するだけの研修とは一線を画した、いわば学習実践型のセッションです。
狙うは受講者満足度だけでなく、売上や利益といったクライアント企業のビジネス成果です。弊社にとっても結果について白黒がハッキリつきます。だからこそ巷の研修より成果にコミットする度合いが当然高くなるのです。