今回はアドラー心理学とは別のお話です。
相性の合わない人、いますか?
みなさんは「苦手だな…」とか「相性が悪いな…」と思う人がいるでしょうか?
日本だけでもおよそ1億2千万もの人がいるわけですから、「合う、合わない」があって当然だと思います。
ただ、人間が社会生活を営むうえで対人関係からは逃れられません。「合わない人」との付き合いを自分の人生から都合良く排除できれば問題ありませんが、職場や取引先、ご近所さんなど、現実世界ではそう簡単にはいかないでしょう。
この「相性の合わない人」との関係性を向上させるためにはコツがあります。そのコツが今日紹介する「ソーシャルスタイル」になります。
ソーシャルスタイルとは?
アメリカの産業心理学者デビッド・メレル氏が提唱した行動科学理論で、人間を社会的行動パターンから4つにタイプに分類し、それぞれのタイプを理解し、適切な対応をしていくことで対人関係の向上を図るものです。現在ではコーチングの世界などでも広く活用されていたりします。つまり「あの人はどんなタイプの人なのだろうか?」と相手を知り、その人が不快に思わないような対応をする。むしろ、その人が「快」と感じる対応をとることで、関係性を向上させるというものなのです。
ただ、世界で約76億もいる人間を全て4つのタイプに分類できるのかと言えば、人間はそんな単純な生き物ではありません。よってこのタイプ分けへの過信は禁物ですが、私の経験上、他者を理解するうえで役に立つことは多々あります。
さて、この4つのタイプですが、まず2つの軸を直角に交差させ、出来上がったマトリックスの4象限を活用して表現します。2つの軸のうち1つを「感情表現」の軸、もう1つを「思考表現」の軸とします。つまり、感情表現度が「高い・低い」、思考表現度が「高い・低い」、これらをそれぞれ組み合わせて4つのタイプに分けていくのです。
それでは「感情表現度」とは何でしょうか?「思考表現度」とは何でしょうか?
それぞれについては、また次回説明したいと思います。
渡邉幸生