アドラー心理学とコーチング&ファシリテーション

【ブログ】アドラー心理学を理解するための3冊

【ブログ】アドラー心理学を理解するための3冊

弊社のプログラムを受けた方からよく受ける質問が、「アドラー関連で、おすすめの本は何ですか?」というものです。
 
今回はその質問に答える形で、最初におススメする3冊を紹介します。
 
 
まずご紹介するのはこちら。
「嫌われる勇気」岸見一郎・古賀健史(ダイヤモンド社)
 
既に読んだ方も多いかと思いますが、世にアドラー・ブームを引き起こした言わずと知れたベストラー書です。
 
登場人物はたった2人で展開されていきます。迷える一人の青年が哲人(哲学人)に議論をふっかけ、哲人がアドラー心理学の観点から青年を諭していく内容です。
 
青年が抱く悩みに共感する人も多いかと思いますが、そんな悩みに哲人がアドラー心理学の則り穏やか且つ厳しく、生きるヒントを与えてくれます。
 
はっきり言って、読み物としてかなり面白いです。アドラー心理学に関して読者をここまで惹きつける書は他にないのではないと思います。
 
その一方で、ストーリーの面白さを意識したせいか、かなりエッジの効かせた挑戦的な内容になっているため、一部アドラー心理学の解釈に誤解を与えたことも事実です。
 
それは、2017年に放送されたTVドラマ「嫌われる勇気」が良い例でしょう。
ドラマ内のアドラー心理学への解釈が一般的なものとあまりに異なっていたため、某団体がTV局に抗議文を出す騒ぎとなりました。
 
ですから、この「嫌われる勇気」一冊で、アドラー心理学をすべて理解した気になるのは禁物だと私は思っています。
あくまで、アドラー心理学に興味を持つきっかけの書としての位置付けになるかと思います。
 
 
続いて紹介するのがこちら。
「勇気づけの心理学」岩井俊憲 著(金子書房)
 
アドラー心理学一筋30年。私の師でもある岩井俊憲先生による一冊です。
奇をてらわず、「勇気づけ」の観点からアドラー心理学について実直に述べられています。
 
基本書的な性格で、私も今に至るまで何度も読み直しています。
読めば読むほど味が出るといったスルメのような本で、毎回新しい発見を得ています。
 
ただ、非常に丁寧な文章で書かれていますがアカデミックな要素も残してあるため、人によっては少し堅苦しく感じる場合があるようです。
 
それでも良書であることは間違いありませんので、おススメしたいと思います。
 
 
3冊目に紹介するのがこちらです。
「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起こる100の言葉」小倉広 著(ダイヤモンド社)
 
私の先輩同士である小倉広さんの著書になります。
「嫌われる勇気」が青本であれば、こちらは赤本と言われているとのこと。
 
こちらの本は右ページにアドラーの至極の言葉、左ページにその言葉に対する解説が書かれており、アドラーの言葉がとても哲学的で心に残ります。
 
この本を最初に読むのも良いのですが、個人的には前述の2冊でアドラー心理学の全体像を掴んでからの方が、アドラー心理学の理解がさらに深まるのではないかと思います。
 
また個人的にはアドラーの言葉ごとに出典の明記があると嬉しかったなと思います。
 
いかがだったでしょうか?
この3冊以外にも良書はたくさんあります。
また機会がある時に、ご案内したいと思います。